ある小説の中に、世界を旅して「何を祀ってあるのかわからないんだけど、地元の人が拝んでいるものには手を合わせることににました。そうしたら、なぜか商売がうまくいくようになったんですよ」というフレーズがありました。SFだし、本筋とはまったく関係ないんだけど、心に残った一節です。そんなわけで(どんなわけで?)、日々の何気ないできごとを綴ってみようかと思います。
2008/04/25  (金) 

満福寺(甲斐霊場第68番)

満福寺は、中央道須玉インターを出てすぐなのだけれど、右折して入る道路が狭くて、ついつい行き過ぎ、畑の真ん中の農業用道路をしずしずと戻ってくることになりました。田んぼに水を張る用水のせせらぎは、聞いている分には気持ちがいいけれど、すれすれで走る場合は、必ずしも美しい音には聞こえない!
 
満福寺に到着すると、ちょっと盛りは過ぎているけれど、桜のトンネルが出迎えてくれました。曹洞宗のお寺ですが、山門はなく、塀の切れ目に突っ込んだから、庫裏の玄関をふさぐかたちになってしまいました。
 
ちょうど出てきた奥様らしき方に、「すみません、こんにちは〜」と。そこに停めておいてもいいとのことで、クルマを降りると境内には真っ白な藤の花が満開でした。本堂を背景に、手前の真っ赤な桃の花と真っ白い藤棚、見事なコントラストです。
 
甲斐源氏の祖・新羅三郎義光(から数えて11代目にあたる、武田信武の5男・義武が穴山に住んで穴山四郎と名乗り、この穴山氏の菩提寺として建立されたのが満福寺。武田の傍流ですが、名家なんですね。境内の裏手には、代々の穴山氏のお墓が並んでいました。中でも立派な墓石は、市指定の文化財になっていて、お寺には武田義武改め穴山四郎のお墓だと伝わっているそうです。
 
お寺の前は広々とした田畑が広がり、ちょうど菜の花が盛り。鳥のさえずりが聞こえてきて、国道が近いにもかかわらず、のどかな雰囲気をかもしだしています。



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2008/04/24  (木) 

光照寺(甲斐霊場第67番)

光照寺はなかなか見つからなくて、またしても狭い農業用道路を恐る恐る進むなど、ずいぶん徘徊しました。途中、桃畑の世話をしている人を見つけて道を聞くと、とんでもない方向を教えられました。おっかしいなぁ、ナビはこの辺だと言ってるのだけれど……。
 
電話番号で検索したのが間違いだったかと、住所で検索しなおし、教えられた方向へ行くことに。さらに道行く人に尋ねながらウロウロした結果、お墓所の工事をしている人を見つけて、聞いてみるとここか光照寺でした。電話番号じゃ間違うはず、このお寺は無住で、管理している寺院の電話番号が記載されていたのでした。でも、そっちにたどり着いても不思議はないはずなのに……。
  
参道の入口には自然石の大きな万霊塔が立ち、石段となだらかな坂道の参道は桜並木になっています。すでにお花は落ちて、葉桜ですが、咲いていたときはさぞかし美しい桜のトンネルだったのではないかと思われます。
 
境内は国の重要文化財に指定された薬師堂と宝物殿、石仏などが並んでいて、庫裏も最近までは人が住んでいたのではないかという気配が漂っています。JRの線路が近くて、住宅街の真ん中にある感じですが、ここだけが静寂スポットに入ったように落ち着いた静けさが支配しています。なんだか、居心地のいい境内。 天気のいい日には富士山も見えるそうです。



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2008/04/23  (水) 

慈照寺(甲斐霊場第66番)

境内から富士山が見えるところから「有富山」という山号がついているという慈照寺ですが、この日はお天気がいま一つで富士山の姿を見ることはできませんでした。春のお寺巡りは、たくさんの花々に出会うことができますが、山の姿はやっぱり空気の澄んでいる冬のほうがよさそうですね。
 
室町時代、1489(延徳元)年に禅寺として開山。石段の上にたたずんでいる総門に威厳があります。銅版葺きで十二脚二重入母屋造りというのだそうです。こちらは、1639(寛永6)年に建てられたもので、楼上には五百羅漢像が安置されているとか。
 
本堂も落ち着いた構えで、前庭に「竜王水」という湧き水の小屋がありました。豊かな水量を保ち、かつては地域の水源として利用されてきたそうです。このあたりの地名、「竜王」は、この湧き水が由来になっています。水面はしっかり保護されているので直接に見ることはできませんが、いかにも清らかな水が湧き出てきそうな風情のお寺でした。
  
このお寺には素人が見ることはできませんが、また、見てもわからないでしょうが、武田氏や徳川氏関連の古文書がたくさん残されており、慈照寺文書として県の文化財)の指定を受けています



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2008/04/22  (火) 

天澤寺(甲斐霊場第65番)

第64番の羅漢寺から天澤寺へは、昇仙峡を下って、また別の坂道を登っていくという感じで、また教習所状態かなとブルーになりかけたものの、さほど狭い道ではなく無事に到着。とはいっても、行き過ぎて戻ってくるなどというのは毎度のことです。今回は自分のクルマを使っているので、絶対にぶつけたくないぞ〜と(他人のならいいというわけではありませんが(^_^;) ただ、ナビが比較的、新しいので、ツメは甘いものの反応が早い分だけ助かってます(笑)
 
天澤寺の門を入る前に、総門の右手に六地蔵幢を発見。「ろくじどう」と読みます。1426(応永33)年に作られたもので、県の文化財指定を受けているお地蔵様が納められている石灯籠のようなもの。笠の下の龕(がん)という部分にお地蔵様が納まっているそうですが、囲いがあって近づけないので、よくは見えません。
 
天澤寺は、昔、天澤という土地にあったものが1472(文明4)年にいまの場所に引っ越してきたそうです。お寺の名前「天澤寺」だけが、その名残としてあるのですね。お寺の表札といいましょうか、石碑がなかなか立派です。
  
階段を登って総門をくぐると正面に本堂があります。この本堂は1835(天保6)年に再建されたそうです。土方歳三と同い年だなぁ(^_^;) 新しそうな大きな観音像がありました。庭には  桜や桃が競って花を咲かせ、春らしい風が流れている感じ。

 

秋にはイチョウの大木が境内を彩るのだとか。庫裏からは赤ちゃんの泣き声や子どもの声が聞こえていて、のどかな雰囲気を感じます。そういうのは、あまりお寺的ではないのかもしれないけど。



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2008/04/21  (月) 

羅漢寺(甲斐霊場第64番)

羅漢寺は昇仙峡の中ほどにあります。すごくダイナミックな渓谷ですね、昇仙峡。さまざまな表情を見せる岩に息をのむとはこのことかと思いました。渓谷沿いの道を馬車が行きます。たぶん、週末や観光シーズンは車両が通行止めになって、馬車か徒歩ということになるのでしょう。平日はクルマも入れるとのことで、ちょっとクルマで失礼しました。
 
しばらく渓谷沿いに走ると、小さな吊り橋があります。ここが羅漢寺の入口。広くなっているところにクルマを停めて、そろりとつり橋を渡り、石段を登っていくと本堂がありました。ここは羅漢寺山の麓だそうで、背後にそびえる山は標高1,058メートルあるそうです。
 
平日でも昇仙峡橋を歩いている観光客の姿はかなりありますが、吊り橋を渡って羅漢寺までやってくる人は少なく、静か。ピンポンしても返事はありませんでした。生活用品はそこここに見られるものの、人が住んでいる気配はあまりなく、ひょっとしたら無住なのかもしれません。とはいえ、本堂の向かいにある五百羅漢像の保存庫は扉が開けられ、ガラス越しに拝観できるようになっているので、単にお留守なだけかも。
 
かつては羅漢寺山の一の岳、二の岳、三の岳のそれぞれ小堂があり、山全体が修行の場であったのだとか。いくつかの堂の跡は残っているそうですが、この山に登る元気はありませんでした(-_-;) 
 
五百羅漢は、かつては修行場の小堂に安置されていたそうですが、いま保存庫に残されているのは1体の阿弥陀如来座像と、中は暗くて、数を数えることはできませんでしたが154体の羅漢さんだそうです。いずれも一木造りで、当初は彩色されていたと解説板にありました。製作は1424(応永31)年、大きさもまちまちで表情はすべて異なっています。

 



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高尾山薬王院「春季大祭」
海岸寺(甲斐霊場第71番)