ある小説の中に、世界を旅して「何を祀ってあるのかわからないんだけど、地元の人が拝んでいるものには手を合わせることににました。そうしたら、なぜか商売がうまくいくようになったんですよ」というフレーズがありました。SFだし、本筋とはまったく関係ないんだけど、心に残った一節です。そんなわけで(どんなわけで?)、日々の何気ないできごとを綴ってみようかと思います。
2008/04/23  (水) 

慈照寺(甲斐霊場第66番)

境内から富士山が見えるところから「有富山」という山号がついているという慈照寺ですが、この日はお天気がいま一つで富士山の姿を見ることはできませんでした。春のお寺巡りは、たくさんの花々に出会うことができますが、山の姿はやっぱり空気の澄んでいる冬のほうがよさそうですね。
 
室町時代、1489(延徳元)年に禅寺として開山。石段の上にたたずんでいる総門に威厳があります。銅版葺きで十二脚二重入母屋造りというのだそうです。こちらは、1639(寛永6)年に建てられたもので、楼上には五百羅漢像が安置されているとか。
 
本堂も落ち着いた構えで、前庭に「竜王水」という湧き水の小屋がありました。豊かな水量を保ち、かつては地域の水源として利用されてきたそうです。このあたりの地名、「竜王」は、この湧き水が由来になっています。水面はしっかり保護されているので直接に見ることはできませんが、いかにも清らかな水が湧き出てきそうな風情のお寺でした。
  
このお寺には素人が見ることはできませんが、また、見てもわからないでしょうが、武田氏や徳川氏関連の古文書がたくさん残されており、慈照寺文書として県の文化財)の指定を受けています



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2008/04/22  (火) 

天澤寺(甲斐霊場第65番)

第64番の羅漢寺から天澤寺へは、昇仙峡を下って、また別の坂道を登っていくという感じで、また教習所状態かなとブルーになりかけたものの、さほど狭い道ではなく無事に到着。とはいっても、行き過ぎて戻ってくるなどというのは毎度のことです。今回は自分のクルマを使っているので、絶対にぶつけたくないぞ〜と(他人のならいいというわけではありませんが(^_^;) ただ、ナビが比較的、新しいので、ツメは甘いものの反応が早い分だけ助かってます(笑)
 
天澤寺の門を入る前に、総門の右手に六地蔵幢を発見。「ろくじどう」と読みます。1426(応永33)年に作られたもので、県の文化財指定を受けているお地蔵様が納められている石灯籠のようなもの。笠の下の龕(がん)という部分にお地蔵様が納まっているそうですが、囲いがあって近づけないので、よくは見えません。
 
天澤寺は、昔、天澤という土地にあったものが1472(文明4)年にいまの場所に引っ越してきたそうです。お寺の名前「天澤寺」だけが、その名残としてあるのですね。お寺の表札といいましょうか、石碑がなかなか立派です。
  
階段を登って総門をくぐると正面に本堂があります。この本堂は1835(天保6)年に再建されたそうです。土方歳三と同い年だなぁ(^_^;) 新しそうな大きな観音像がありました。庭には  桜や桃が競って花を咲かせ、春らしい風が流れている感じ。

 

秋にはイチョウの大木が境内を彩るのだとか。庫裏からは赤ちゃんの泣き声や子どもの声が聞こえていて、のどかな雰囲気を感じます。そういうのは、あまりお寺的ではないのかもしれないけど。



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2008/04/21  (月) 

羅漢寺(甲斐霊場第64番)

羅漢寺は昇仙峡の中ほどにあります。すごくダイナミックな渓谷ですね、昇仙峡。さまざまな表情を見せる岩に息をのむとはこのことかと思いました。渓谷沿いの道を馬車が行きます。たぶん、週末や観光シーズンは車両が通行止めになって、馬車か徒歩ということになるのでしょう。平日はクルマも入れるとのことで、ちょっとクルマで失礼しました。
 
しばらく渓谷沿いに走ると、小さな吊り橋があります。ここが羅漢寺の入口。広くなっているところにクルマを停めて、そろりとつり橋を渡り、石段を登っていくと本堂がありました。ここは羅漢寺山の麓だそうで、背後にそびえる山は標高1,058メートルあるそうです。
 
平日でも昇仙峡橋を歩いている観光客の姿はかなりありますが、吊り橋を渡って羅漢寺までやってくる人は少なく、静か。ピンポンしても返事はありませんでした。生活用品はそこここに見られるものの、人が住んでいる気配はあまりなく、ひょっとしたら無住なのかもしれません。とはいえ、本堂の向かいにある五百羅漢像の保存庫は扉が開けられ、ガラス越しに拝観できるようになっているので、単にお留守なだけかも。
 
かつては羅漢寺山の一の岳、二の岳、三の岳のそれぞれ小堂があり、山全体が修行の場であったのだとか。いくつかの堂の跡は残っているそうですが、この山に登る元気はありませんでした(-_-;) 
 
五百羅漢は、かつては修行場の小堂に安置されていたそうですが、いま保存庫に残されているのは1体の阿弥陀如来座像と、中は暗くて、数を数えることはできませんでしたが154体の羅漢さんだそうです。いずれも一木造りで、当初は彩色されていたと解説板にありました。製作は1424(応永31)年、大きさもまちまちで表情はすべて異なっています。

 



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2008/04/20  (日) 

高尾山薬王院「春季大祭」

高尾山の稚児行列を見に行ってきました。ケーブルカーで上ったところの十一丁目茶屋から薬王院本堂まで、お稚児さんばかりではなく山伏姿の人や裃をつけた人、ブラスバンド、ボーイスカウトなどが行列を組んで練り歩きます。
 
高尾山薬王院有喜寺は真言宗智山派の大本山。成田山新勝寺、川崎大師平間寺とともに、関東の三大本山です。奈良時代、744(天平16)年に東国鎮護の霊場として開山されたと伝えられています。戦国時代には、北条氏康、氏照親子が厚く信仰していたそうです。

  

1578(天正6)年の北条氏照の文書には「高尾山内の竹林一草たりとも、みだりに伐った者は首を切る」と厳罰を示すものが残されているそうです。だから、寺域に入った途端に「殺生禁断」。これがいままで高尾山の緑の環境を守ってきた要因のひとつだとか。だから、高速道路反対の運動にも力が注がれるのかもしれませんね。
  

  
今日はお祭のある日曜日ということで、かなりの人出がありました。お練は11時からですが、ちょっと早めに着いたので、まずはお参り。高尾山には何回か来た覚えがあるのですが、ひょっとしたら薬王院にお参りするのははじめてかも。横を素通りして、お弁当を広げていたのかもしれません。
 
上っていく道の端に、すみれが咲いていたり、蕨が芽をふいていたり、大いに自然も楽しめます。さすが名刹といわれるお寺だけに、山門も立派。境内に入ると、まずは薬王院のシンボルともいえる天狗様が怖い顔をして出迎えてくれます。山門の中にもやっぱり天狗様がいらっしゃいます。
 

  
この天狗様に守られ、元気に成長するようにとの願いを込めて行われるのが稚児行列だそうです。事前に申し込めば、信徒さんではなくても参加できるとのこと。晴れ着に身につけた子どもたちのかなり長い行列がみられました。中には沿道の見物人ににっこり笑って手を振っていく、生まれながらのアイドル系のお子様も(笑)

  

終点の境内では、町火消しの梯子乗りが披露されます。ちょっと小雨が降っていて、滑って落ちはしないかとハラハラ。わざっと落ちそうにしてみせるドッキリもあって、僧主さんたちも立ち止まって楽しげに見物していらっしゃいました。
  
行列を見てから、高尾山の山頂へ。うす曇ではありましたが、横浜まで見渡せました。遠くに見えるランドタワー。あそこでまた、ベイスターズは負けてるんだよなぁ(-_-;) 

高尾山の主みたいな人と一緒だったので、つつじのきれいな場所やつり橋などをご案内いただき、よくよく考えたら7キロぐらい、アップダウンを歩いたようです。脚が故障だらけの私としては、家に帰りつく頃にはアップアップ、ダウン寸前という有様でした(笑) でも、たまには自然散策も楽しいですね。

 

 



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2008/04/19  (土) 

塩澤寺(甲斐霊場第63番)

湯村温泉にある塩澤寺は、厄除地蔵といったほうが通りがいいようです。このお地蔵様は毎年2月13日と14日だけ耳が聞こえるようになり、願いごとを聞き届けてくれるというので、この日はたくさんのお参りがあるそうです。このお祭ではお寺周辺にはたくさんの露店が立ち並び、活況を呈すといいますが、いまは耳をふさいでいるお地蔵様のいるお寺も静か。
 
山を背にしたお寺で、立派な山門をくぐり境内へ行くには、長い石段を登っていきます。正面が地蔵堂。内部は室町末期の特徴を残していて、国の重要文化財だそうですが、いまは固く閉ざされていました。
 
庫裏の前にある「舞鶴の松」という松の枝ぶりが見事。県の指定天然記念物になっています。樹齢450年以上といわれ、枝は30メートルぐらい伸びています。鶴が翼を広げて舞い上がろうとする姿に似ているところから舞鶴の松と呼ばれています。
  
地蔵堂から奥へ入って行くと、自然散策路が広がっているようです。私たちは不精にもクルマで霊場めぐりをしていますが、ゆっくりと散策しながらのお寺巡りもよさそう。それでも1日にいくつかのお寺を訪ね歩けそうです。でも、108を歩いて廻ったら、どのくらいかかるのでしょうね……。

 

話は変わりますが、この下↓にランキングなんかが、つけられちゃってますよね。最近ずっとランク外(^_^;) おもしろくないかなぁ、お寺参り(-_-;)



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法泉寺(甲斐霊場第62番)
長泉寺(甲斐霊場第69番)