ある小説の中に、世界を旅して「何を祀ってあるのかわからないんだけど、地元の人が拝んでいるものには手を合わせることににました。そうしたら、なぜか商売がうまくいくようになったんですよ」というフレーズがありました。SFだし、本筋とはまったく関係ないんだけど、心に残った一節です。そんなわけで(どんなわけで?)、日々の何気ないできごとを綴ってみようかと思います。
2009/04/09  (木) 

元町公園

横浜スタジアムへ行くには、なかなかの覚悟が必要になってきます(笑) まずは横浜の桜の名所の一つでもある元町公園へ行って心を落ち着けましょう。とはいっても、観戦仲間のひとりは「勝たぬなら、勝つまでまとうホトトギス」なんて涼しい顔で言っておりましたが。なんといっても辛抱強さは天下一品のベイスターズファン、「勝たぬなら、殺してしまえ……」という人は見かけませんが。いるのかな?(笑)
元町商店街の端から住宅街を抜けたところに元町公園があります。起伏のある散策路が続いていて、桜はまさに満開。というより、ハラハラと花びらが降っていて、東山の金さんの背中より華やかです。そろそろ葉が優勢になってきたころでしょうか。1930(昭和5)年の公開といいますから、桜もずいぶん古木になってきていますね。いまはひっそりしていますが、プールもありました。
 
山手本通りへ向かって登ると、「山手80番館遺跡」があります。かつてはレンガ造りの建物だったものが、関東大震災で倒壊。いまに面影を残しているのは地下室部分だけで、まさに「遺跡」という風情です。ここから少し歩くと「エリスマン邸」があります。関東大震災後の1926(大正15)年、スイス人の貿易商エリスマンの家だったものだとか。1989(平成元)年にここに移築復元されたものだそうです。山手本通りに並ぶ洋館の数々はいかにも「横浜っぽい」感じがします。
 
プールの下は「ウォーターガーデン」になっています。この付近は明治の初めにフランス人の実業家ジェラールが船舶給水業を営んでいた場所だそうで、水とは縁があるところのようです。「ウォーターガーデン」にはいまも湧き水があふれ、さわやかな流れを作っていました。

 

湧き水を簡易水道で引き、外国船に飲料水として売ったという貯水槽が残っています。いまも豊富な水が湧き出しているのだとか。鯉が気持ちよさそうに泳いでいました。ジェラールはレンガの製造も手がけていたとのことで、プール管理棟の横に、「ジェラール水屋敷」と「ジェラールの瓦とレンガ」に関する解説板があります。管理棟もレンガ造り。
 
そう広い公園ではありませんが、そぞろ歩きのどこからでも桜が望め、春の息吹を感じられる静かな場所です。ここから山下公園までも歩いてすぐ。ちょっとした横浜散歩は覚悟を決めるのにも役立ちます。そして、予想通りの結果だったりして(-_-;)
 

まあ、いいじゃありませんが、桜はとてもきれいでした。葉桜になればなったで、また鮮やかな緑が美しいでしょうね。これからツツジ、ボタンなどなどたくさんの春の花が目をたのしませてくれそうですね。このところお天気がいいので、散歩も気持ちのよいものになります。



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2009/04/08  (水) 

同期の桜

今日は帰るだけという日、江田島に渡ってみました。渡ると行っても陸路もあるようですが、宇品港から高速船に。これは速い! 予想していたより、ずいぶんかっ飛ばしております(笑) 25分と聞いていたのに、21分で着いたし。
 
帰りは姫路に寄って行きたいなと思っていたのですが、格安チケットを渡されていて、下車前途無効。広島でどこかへと考えたら、江田島の旧海軍兵学校を思い当たりました。初めての渡航です(笑) 港へ行ったのも初めて。瀬戸内海の島々や四国へ渡る高速船やフェリーがかなり頻繁に行き来しているようです。普段、移動は陸か空ばかりなので、けっこう新鮮でした。
 
江田島の旧海軍兵学校は、いまでは「海上自衛隊第1術科学校」となっています。「小用」という港から、バスで3つ目ぐらいです。1888(明治21)年、築地にあった海軍兵学校が江田島に移転したもので、1893(明治26)年に作られた赤レンガの「生徒館(当時)」がいまも残されています。敗戦で閉校になるまで、57年間、海軍の仕官養成学校だったところです。

  
戦後は、連合軍か11年間ほど使用していたそうですが、1956(昭和31)年から海上自衛隊の術科学校、‘57年に海上自衛隊幹部候補生学校が開校し、’58年には、海上自衛隊第1術科学校が発足したそうです。「術科」って何? どうやら、軍隊の各種専門技術のようですが……。
構内の一部に見学が許されていますが、案内の方がつき、群れからはぐれるなというお達し。好きなところへ行けるわけではありません。構内を行き交う人は見学者をのぞいて、ほぼ制服姿です。作業服のような制服もあり、船長のような制服もあり、警察官のような制服もあり、ですが。そして、さすが軍隊。みなさん、しゃきしゃきと速足、か、小走り、か、自転車……。広いですものね。

 

平日に見学に来る人なんかいるのかなと思っていたら、時間になって集まった人が35人ぐらいいて驚きました。30人ぐらいはバスできたグループのようです。年配の方が多かったのですが、終戦を10歳で迎えた人がもう後期高齢者になろうというのですから、年配といっても「戦争を知らない子どもたち」が年をとった姿ですよね。

 
1893年に完成した赤レンガの旧生徒館は、いまではコンピュータ関係の部屋がある建物になっているとか。英国から輸入したレンガを使った建築だそうですが、「とくに掃除はしていない」というこのレンガ、ツルツルで肌触りもよく、とてもきれいです。

 

東京駅と同じレンガだといいますが、東京駅を間近で触ったことはなかったので、レンガのスベスベぶりに感動(笑) 建物は立入禁止なのが残念ですが、遠望した廊下なども整然とした幾何学美でした。

 

いろいろな式典が催されるという大講堂は総花崗岩。1917年に建てられたものだそうです。‘98年に大改修が行われ、ぴっかぴかです。屋根の緑色は緑青の色を保つためにあえて手付かずなのだとか。これほど年月が経てば銅も朽ちてしまうことがおおいのに、ここは穴一つあいていない、と。上等なものなのですよ。
 
資料室に入ると、正面からお出迎えいただくのは東郷平八郎元帥です。まさに、神格化されていますね。そして海軍の歴史をたどる部屋で最初に登場するのが勝海舟。ちょうど海舟の本を読んだばかりだったので、「あら、勝っつぁん、こんなところで何してる?」という感じでした(笑) そうか、海軍の歴史といえば、海軍の歴史ですね。となりに坂本竜馬の写真もありました。

 
この白い大きな建物には、内部撮影禁止ですが、アジア太平洋戦争で特攻していった若い兵士たちの遺書や遺品、そして多くの遺影なども納められています。若い身空で……、そして、何を信じて?
 

赤レンガの建物の裏に「同期の桜」のモデル桜があります。幹の周囲3メートル、枝幅15メートル以上の巨木ですが、この裏には立入禁止。遠くから写真を撮っていると、案内人の方が(定年になった潜水艦乗りだそうです)、「デジカメ持っている人、全員、ここに出して!」と言われるので、「没収かな?」とみんなが恐る恐るカメラを差し出しました。そのおじさんは、十数台のカメラを手に持ち、ポケットに入れ、立入禁止区域に入って、みんなのカメラで1枚ずつ「同期の桜」を撮ってきてくれました! 素晴らしいサービス精神(笑)  天気もよく、ちょうどいまが花の盛りで、こんなに美しい「同期の桜」が拝めるのは、そうとうラッキーのようですよ。
♪貴様と俺とは同期の桜ぁ〜♪と歌われた軍歌は、てっきり♪同じ航空隊のぉ〜♪という特攻隊の歌だと思っていたら、♪同じ兵学校のぉ〜♪というのがオリジナルで、ここの兵学校の桜を詠んだ歌なのだそうです。樹齢100年以上と聞きました。
 
見学開始まで時間があったので、待合室のようなところでこの学校のPRビデオのようなものを見ていました。さすが軍隊式はすごいですねぇ。「最近のたるみきっている青少年を自衛隊に入れて鍛え直せ」という方がときどきいますが、鍛え直るどころか、たぶん3日ももたないんじゃないでしょうか(笑)  いじめじゃないのか!? という感じです。民間の学校なら、絶対、告訴されてる……(^_^;) そして、「見事散りましょう、国のため」的な精神論がいまだ健在な感じもします。職業軍人なんだからもっとビジネスライクのほうがいいんじゃありません? なんか、ちょっと怖いです。
 
軍事技術は多くの技術革新、技術は戦争によって進歩してきたともいえるのでしょうが、人工衛星に役立たずとも、戦争の練習をするようなところが世界中からなくなればいいのにな、とも思いました。
 



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2009/04/07  (火) 

マツダスタジアム

ベイスターズは今日がホーム開幕試合。延長戦でもないのに22時半まで戦い、取れた点は1点のみ。ということは、いかに守りの時間が長かったか……。今年も怒涛の連敗スタートで、ついに12球団のビリという位置に座ったようです(-_-;) それに引き換え、カープは偉い! 今日も勝ったと思ったのに、残念でした。タクシーの運転手さんは、「最初はいいんだが、5月以降ももつかどうか……」と取り越し苦労をしていましたが(笑) そういえば、連休明けに負けこんで「鯉の季節は終わった」なんて言われますよね。縁起でもない!(笑)
 
今年は新本拠地「マツダスタジアム」がオープンして、カープファンも期待が大きいのではないでしょうか。ホーム開幕の10日が待ち遠しいことでしょう。一足先に、「マツダスタジアム」を見物に行ってきました。試合もないのにわざわざ見物にいく酔狂は私ぐらいかと思ったら、一部開放しているとのことで、けっこう大勢の方が見に来ていました。地元の人にとっても「新名所」かもしれません。
 
JR広島駅から800メートルという表示が出ていましたが、線路脇にあり、見上げると新幹線の姿が見えます。小さな男の子が「あ、700系だ!」と叫んで喜んでいました。野球好きの鉄道ファンなら1粒で2度おいしいような立地ですね。スタジアムはとてもきれいです。ドームじゃなくて本当によかった! やっぱり野球はお空の下に限ります。
「マツダスタジアム」は、車椅子席が300もあるそうです。旧市民球場には2席しかなかったので、要望を出したところ実現したとか。浜スタは5席ぐらいですからねぇ。車椅子の方とお話しする用事があって広島にきたのですが、この方は日本中、世界中、あちこちの都市に行ってらっしゃって、「広島は世界で2番目にバリアフリーが進んでいる」とおっしゃっていました。1番目はホノルルらしいです。車椅子を体験してみないとこういうことはわかりにくいですが、広島では市電の車掌さんやタクシーの運転手さんなどもとても親切なので、身体の不自由な方々に気配りのできる街なのかもしれません。
 

広島駅で「烈・W健太弁当」というのを見つけました。栗原健太選手と前田健太選手の好きなものを詰め込んだのだとか。話のタネに食べてみることにしました。うーん、さすがスポーツ選手の好きなもの、お肉系ですねぇ。たこ焼きも入っています。、ボリュームはすごい! 食べきれないくらいです。はっきり申し上げますと、味のほうは……です(笑) でも、こういう企画はおもしろいですね。仙台駅では「岩隈弁当」とか、札幌なら「ダルビッシュ弁当」とか、作ってみたら売れるかも。横浜なら「ウッチー弁当」でいかがでしょう。買うけどなぁ〜(笑)
 



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2009/04/06  (月) 

縮景園

縮景園は、広島藩主浅野長晟が、1620(元和6)年に別邸の庭園として作ったもの。広島の名勝の一つです。鯉城から900メートルと表示が出ていました。「う〜ん、15分ぐらいなら何とか歩けるじゃろ」というわけで、ぶらぶらと縮景園を訪ねました。縮景というのも珍しい名称で、最初は“絶景”園かと思い、どんなに凝ったお庭を造ったのだろうかと思いました。縮景園という名称は、たくさんの景勝を集めて縮めたからという説と中国杭州の西湖の風景を縮景したという説があるようです。
折りしも桜は満開。お茶会が模様されているようで、着物姿の女性がたくさんあるいていらっしゃいました。大名庭園に和服の女性、なんとも似合って、「絶景園」でした。回遊式庭園なので、私もそぞろ歩きで回遊。池の中央にかけられた橋、跨虹橋というそうですが、ユニークな形の太鼓橋です。結婚式か披露宴か、うちかけ姿の花嫁と羽織袴の新郎が記念撮影を行っていました。お天気もよく、きっと生涯の記念になる写真が撮れたことでしょう。
 
周囲の景色を映し込む池は、大小の島が配置されています。回遊する小道も、池に落ちそうというくらい水辺に近かったり、ちょっと怖いくらいに細い橋があったり。広島藩もいろいろと難しい局面を迎えた歴史もありましょう。きっと浅野の殿様も思いをめぐらしながらこの道をそぞろ歩いたに違いありません。私もお殿様になった気分で……。1940(昭和15)年に浅野家から広島県に寄付されたそうですが、そうはいってもここもやはり復元です。一度は鯉城と同様、原爆によって壊滅状態になったわけですから。そんなことは感じさせないほど、見事に美しい庭園が再現されています。
 



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2009/04/05  (日) 

鯉城

“謎の飛翔体”ってのが、頭上を通り抜けるというのも気持ちの悪いものですね。私の頭の上を通ったというわけではありませんが、秋田や岩手の方々は落ち着かない気分だったのではないかと思います。とりあえず、落ちなくてよかったですね。
 
同行者は朝からとっとと帰ってしまい、午後は私もフリーになったので思う存分、広島の街をぷらぷらと歩きました。タクシードライバーに今日が桜の見頃との情報をもらって、鯉城へ行ってきました。これまで何度か広島には来ていますが、お好み焼き⇔平和公園⇔原爆ドーム⇔市民球場⇔お好み焼き、たまに宮島、またお好み焼きというコースばかりだったので、今日は鯉城。これまで「こいじょう」だとばかり思っていたのですが、「りじょう」だったのですね、失礼しましたm(_ _)m
 
そのうえ、広島の街にあふれる「鯉」の名称は、てっきり「広島東洋カープ」にあやかっていると思い、やっぱりカープの人気はすごいと勝手に納得していましたが、こちらが「鯉城」にあやかっていたのですね、ますます失礼しました。道路の名前も鯉城通りです。
 
鯉城も原爆で倒壊し、復元されたもの。二の丸が完成したのは90年代で、比較的新しいものですが、17世紀の工法を忠実に守って復元されたそうです。工事の写真が展示されていましたが、大工さんも法被姿。当時と違うのは、しっかりヘルメットをかぶっているところぐらいでしょうか(笑) 時を告げた太鼓楼が再現されていました。けっこういい加減な太鼓の合図だったと解説されていました(笑)
 
天守閣からはお堀を囲む桜がとてもきれいに見えます。今日が満開宣言らしいです。お花見の人がたくさん繰り出していました。あちこちに広げられた青いビニールシートが、景観的にはなんとも(笑) 桜には水辺が似合いますね。川や堀の傍に咲く桜はとりわけ美しく見えるようです。
 
天守閣内部は基本的には撮影禁止ですが、一部、再現シーンは撮影OK。昔の装束を着せてくれる記念写真コーナーもありました。さすがにひとりではそういうことはしませんが(^_^;) “妖刀”「村正」も展示されていました。切れそうですよ〜。
 



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広島風お好み焼き
八百屋お七