ある小説の中に、世界を旅して「何を祀ってあるのかわからないんだけど、地元の人が拝んでいるものには手を合わせることににました。そうしたら、なぜか商売がうまくいくようになったんですよ」というフレーズがありました。SFだし、本筋とはまったく関係ないんだけど、心に残った一節です。そんなわけで(どんなわけで?)、日々の何気ないできごとを綴ってみようかと思います。
2007/12/03  (月) 

安国寺(甲斐霊場第47番)

 けっこう広い道を気持ちよく走っていくと左の下のほうにお寺の屋根が見えました。あそこ? 飛び降りるしかないの? と思いそうですか、心経寺橋を渡るとすぐ左に下っていく道があります。このあたりは地名が心経寺、山を背にしたお寺が悟道山安国寺です。
 
安国寺は南北朝時代あたりに創建されたのだそうです。 足利尊氏が日本全国に国分寺を建てよう作戦を展開したらしいのですが、実際に造られた寺は少なく、いままであったお寺を模様替えしたのがほとんど、という結果に終わったとか。安国寺もかつては心経寺というお寺だったのが、安国寺に変身したものです。足利氏全盛期は塔もたくさんあり、七堂伽藍が備わった大寺院だったそうです。
 
いまは田園の中にある静かな小さなお寺。番犬が吼えていますが、どなたもいらっしゃらないようです。総門には「これより仏門に入る」と大きく記されています。うーん、修行しなくても仏門に入れてもらえるのかなぁと不謹慎なことを考えながら門をくぐると参道があり、立派な山門に迎えられます。
  
かつては鐘楼門だったものが、いまは三十三観音が祀られているそうです。春分の日には扉が開けられ、梯子を上ってお参りすることができるのだとか。この門をくぐると正面に本堂があります。総門脇には石仏群があり、お参りの人を見守っている感じです。



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2007/12/02  (日) 

秩父神社「秩父夜祭・宵宮」

12月1〜6日は秩父神社の例大祭が行われています。京都の祇園祭、飛彈の高山祭と並んで日本三大曳山祭の一つ。毎年3日の午後7時頃に、提灯で飾られた笠鉾、屋台が秩父神社を出発、御旅所に向かって市内を練り歩くのがクライマックスです。なら、明日行けばいいものを、本日、宵宮にいってきました。しかも、宵ではなく、昼間、屋台を見てきただけ。なんとも中途半端なお祭見物でした(^_^;)
 
宵宮は本番を盛り上げるための前夜祭。屋台牽引と小規模な打ち上げ花火が行われますが、昼間、屋台を見てウロウロしてたら疲れちゃって、屋台に灯が入る夜を待たずに帰ってきちゃったという情けないお祭りウォッチャーです。笠鉾、屋台は、1962年(昭和37)年に重要有形民俗文化財に、笠鉾や屋台の曳行のための秩父屋台囃子や秩父歌舞伎などは、1979年(昭和54)年に重要無形民俗文化財に指定されています。

方向変換は大仕事

  
まあ、大きくてきらびやかな屋台を垣間見てきただけでいいかと(-_-;) やっぱり例大祭当日にいかないと、露店などもほとんど出ていなくて寂しいです(笑) やっぱりお祭見るなら本番じゃないと……、というのは言い訳で、実はウォッチャーがお疲れ気味とか(^_^;)  いや、早く帰って日韓戦をみたいとか(^_^;)
  
来年は本番を見に行こうと思いつつ、よい席は、1席4000円と書いてありました。しかも事前に応募して抽選なんだそうです。別に有料の観覧席で見なくてもいいようなものですが、手前の道路は「歩行者通行止め」だったりするので、観覧席を取らないといい場面は見られないのかもしれませんね。募集は10月からだそうです。大きなお祭を見に行こうと思うと準備が必要なんですねぇ。
 
秩父は水がいいので蕎麦がおいしいというので、せいろ蕎麦を食べてきました。お蕎麦もそこそこおいしかったですが、お蕎麦屋さんの楓の紅葉が見事でした。落ち葉掃きをしていたおじいさまによれば、この木は緑の葉のときも力強い美しい緑なのだそうです。美しい緑の葉だから美しく紅葉する、というのもわかる気がしました。公園の大きなイチョウの黄葉も美しく、武甲山などの山々もいろいろな色に染まっていて、秋のドライブと思えば、夜祭みなくてもお腹いっぱい(笑)。

  

明日は天気が怪しいみたいですね。夜祭は寒いし、雨が降ったりすると見物も大変です。明日、お出かけの方は風邪をひかないように暖かくしていってくださいね。



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2007/12/01  (土) 

龍華院(甲斐霊場第46番)

龍華院は小高い丘の上にあり、境内からは甲府の街が一望できます。四方に山がそびえ、甲府はやっぱり盆地なんだなぁと改めて実感できます。遠景も美しいのですが、お庭も見事です。
 
サツキの季節が一番美しいとのことですが、晩秋の、いや初冬のかな、いま頃でも十分楽しめます。回遊式大石積庭園というのだそうです。石段にはたくさんのアジサイが植えられていましたから、雨の季節もいいかもしれませんね。
  
1441(嘉吉元)に開かれた寺院で、山号の「吉国山」は徳川家康から与えられたものだとか。ご本尊は釈迦如来で、子授かりの霊験があるそうです。御朱印をお願いすると住職さんが答えてくださり、本堂を開けてくださいました。子授かりは望みませんが(笑)、ご本尊をお参りさせていただきました。

 

そういえば、もう今日から12月ですね。ぎゃ〜〜〜という感じです。今年、1年間で何をしたでしょうか。何もしなかったような気がしますねぇ。ただ息をして、CO2を吐き出し、地球環境破壊に貢献してただけなような気がします。はぁ〜。



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2007/11/30  (金) 

向昌院(甲斐霊場第45番)

向昌院から眺める山は見事です。お庭もよく手入れされていますが、バックの山あってこそという感じです。これはありがたい借景というのでしょうか。

11世紀半ばに真言宗のお寺として開かれ、1520(永正17)年に禅宗に改めたお寺だそうです。200年ほど前に大火で全焼したそうですが、山門、本堂、庫裏は再建されています。再建っていっても200年以上の年月を経ているわけですからね、貴重なものです。
 
道路をはさんでお寺の向かい側には、「藤垈(ふじぬた)の滝」という水量は多くありませんが、清涼な水が湧いています。横には新羅三郎義光の開基といわれる芹沢不動尊があり、堂の前で小さな滝を作っています。向昌院ができた頃はここが祓の場であったとか。
 
瀧の向かいに水場があるのですが、ここの水はおいしいというので、近隣から水を汲みに来る人が絶えないそうです。この日も乗用車に大量のポリタンクとペットボトルを積んだ人、バイクの座席にポリタンクをくくりつけてきた人、何人かが水汲みに余念がありませんでした。私は「日本の名水」というのはよく知らないのですが、リストアップされているのでしょうか、それとも隠れた名水なのでしょうか?
 
滝の周辺は公園になっています。というか、なりつつあります。ただいま整備中という感じですが、いかにも工事中という風情ではないので、いまでも十分、気持ちのいい散歩ができそうです。

 

今月の運勢を更新しました。



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2007/11/29  (木) 

聖応寺(甲斐霊場第44番)

入り口の小さな木橋の下には清流がありました。楓橋と呼ばれるこの反り橋を渡って三門まで、長い参道が続いています。両側に杉の木立が続くいて、荘厳な雰囲気が漂っています。参道の先に現われたのは古めかしい三門。堂々として、威厳がありました。その奥にあるのが本堂かと思ったら、仏殿なのだそうです。
 
1395(応永2)年、武田家に従う豪族だった黒坂信光によって寄進されたという聖応寺は、広済寺とともに向嶽寺派の二大寺として栄えたそうです。20もの子院があり、多くの僧たちが修行していたといいますが、1779(安永8)年にほとんどの建物を大火で焼失したのだそうです。
 
600年の歴史は土の中に埋もれてしまっていますが、石垣をはじめ、お庭の手入れがよく、まるで庭園のようです。仏殿の横には本堂を兼ねた庫裏があり、この建物はなかなか趣があります。が、お留守みたい。
 

仏殿の裏で植木仕事をしていらっしゃる方がいたので、「お寺さんはお留守でしょうか?」と伺ったら、なんとこの方が住職でした。広くて美しいお庭を手入れするのは大変なことのようで、長靴に軍手で汗を流していらっしゃったのでした。すみません、お邪魔して。「御朱印を……」というと、仕事の手を休めて書いてくださいました。
 
そして、「こっちへ来てごらんなさい」といって案内してくださった場所は、甲府の街を一望できるまるで展望台のようなところ。ここから眺める夜景は素晴らしいものだそうです。「まあ、夜になってお墓参りする人もいないので、あまり見た人はいないんですけどね」と。確かに。山が真っ赤に染まる朝焼けも大変美しく、自慢の光景だそうです。住んでいる方にしか味わえない感動かもしれませんね。
 
夜中のお墓参りはちょっとナンですが、早起きの朝焼けは……、いやいや早起きがゴキブリの次に苦手な私にはちょっと無理かなぁ。



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小網神社「どぶろく祭」
広島菜