知足の気まぐれトルコ紀行

紀元前3000年頃からトロイの歴史は始まり、紀元前2500〜2000年頃にはエーゲ海岸の公益の中心地として繁栄していたそうだ。その後、繁栄と滅亡の歴史を繰り返し、全部で9層にわたる都市遺跡を形成している。｢なんでまた、そんなに同じところへ？｣と思うが、立地がよかったということなのだろう。私たちになじみ深いのはトロイ戦争(紀元前1200年頃)の第6市。｢トロイの木馬｣の伝説を信じたドイツのシュリーマンがヒサルルクの丘を発掘(1871〜73年)したのは学校で習った覚えがある(^_^;)
 
遺跡の入り口には｢トロイの木馬｣にちなんで、中に入ることもできる大きな木馬が立っている。完全に観光用。遺跡を囲む壁が、第6市の城塞だそうだ。シュリーマンは当初、第2市の遺跡から｢プリアモス(トロイの最後の王)の財宝｣を発掘したといわれる。

シュリーマンは発掘した財宝などを本国に持ち帰ったため、金の亡者のように思われ、トルコ人からはあまり好意的に見られていないように感じた。シュリーマンは幕末に日本にも来たことがあるという話を最近、ＳＦ小説かなんかで読んだ。黄金探し？
 
｢トロイの木馬｣の話は、ホメロスによって作られたといわれる｢イリアス｣という叙事詩の一節である。ギリシア神話を題材とし、トロイ(イリオス)の10年戦争をこまごまと描写している。覚えているのはトロイの王子パリスが女神アフロディテの助けを借り、スパルタ王妃であるトロイの美女ヘレンを奪ったことに始まり、それがトロイ戦争を巻き起こしたことぐらいかなぁ。ヘレンは世界3大美女のひとりで、なんか、リンゴに関係があったような気もする(笑)　
 
ギリシア軍のヘレン奪還作戦がトロイ戦争で、10年目に撤退とすると見せかけて、木馬の中に兵士を入れて勝利に酔いしれるトロイ軍を騙まし討ちしたという感じの記憶。もちろん、ホメロスじゃなくて、少年少女文学全集｢ギリシア神話｣という感じである(笑)　「トロイ」という映画も話題作だったようだが、あいにく観ていない。
 
トロイの遺跡は、9つもの都市が折り重なっているわけだが、どれが第○市などというのは、当然、素人目にはわからない。途中に地層をすっぽり切り取ったようなところがあって、ここが第1市、この部分が第2市とわかりやすく示している場所があった。表示はわかりやすくても、違いはほとんどわからない……。これは専門分野の人でなければ、わからなくてもしょうがないだろう。観光客は｢そうですか。うん、遺跡ね｣……(^_^;)　早咲きの桜の花がきれい……。
  

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