ハンドベルコンサート
「あかね」に友人がいるので、2年に1回ぐらいですが、ハンドベルの音色に接するようになりました。ハンドベルは、ベルを振って音を出すばかりではなく、叩いたり、打ちつけたりしてさまざまな音色を楽しませてくれます。今年は、ハンドチャイムという新しい音も聴かせてもらいました。涼やかな優しい音色のハンドベルと、澄んだきっぱりしたハンドチャイムのハーモニーも素敵です。はじめて聴かせてもらったときは、友人が演奏するので「落としはしないか(そそっかしい人なんですよ(笑)」、「間違えはしないか」といらぬ心配をしてドキドキしましたが、「あかね」の実力がわかってきたいまでは、ゆったりと演奏曲を楽しませてもらっています。
ご存知の方も多いかと思いますが、ハンドベルは小さなベルが高音、大きくなるほど低音域の音を出し、これが組み合わさって旋律をかもしだします。大きなベルはけっこう重くて、両手で持ってもなかなか体力が必要なような。主旋律を演奏しているようなポジションは、3つか4つのベルを持ち替えては奏でるのでかなり忙しそうです。だからというわけでもないのでしょうが、曲目ごとにポジションチェンジをしていました。ハンドベルは絶対にソロはないんですよね。手が10本ぐらいある宇宙人でもなければ不可能(笑) 仲間の奏でる音を一生懸命に聴きながら演奏するだと思います。一生懸命、でもみんなすごく楽しそうに演奏しているので、聴いて、見ているほうも心がぽかぽかする感じです。
ハンドベルの楽譜はピアノの楽譜に似たものなのだそうですが、これは音符がいっぱい並んでいますよね。「福島おおなみ学園」の「ハンドベルリンガーズ」は、楽譜の読めない人のために独自の楽譜を開発して使用しているそうです。帰りがけに園長先生にちょっと楽譜を見せていただき、お話を伺いました。音符のまったく出てこない楽譜で、ひとりの演奏者には「その人が鳴らすところだけ」を並べたものを渡すのだそうです。自分の番がきたら、自分のベルを振るだけ。それでハーモニーが生まれるのですから、私にもできるかな、とか(^_^;)
「グレイス・ハンドベル・クワイア」は、さすがにクオリティが高いです。16人の演奏で、ひとり当たりのベルの数も多いし、ベル以外にも鈴や打楽器をちょっと効かせて、伸びやかで美しい演奏を聴かせてくれました。12月23日にクリスマスコンサートをなさるとか。行ってみたいなと……。最後の1曲は全員の合同演奏。グレイスが16人、あかねが12人、おおなみ学園が10人、合わせて38人。ひとりでいっぺんに3つとか4つを操る演奏者もいるので、ベルの数は80個ぐらいになります。これは壮観! ハンドベルって、もちろん1年中、いつ聴いてもいいのですが、なんだかとてもクリスマスに似合うような気がします。
身代り不動尊
縁起堂本舗の扱っているお守りの中でも「身代わり瓢箪」は人気があるようですが、事故や事件に巻き込まれそうになったとき、身代わりになってくれる存在があるなんて、ありがたいような、怖いような……ものですね。
身代わりの本家本元のような身代わり不動尊の本山が溝口の近くにあると聞き、南武線に乗る用事があったので、ついでといっちゃーナンですが、立ち寄ってみることにしました。正式名称は、身代わり不動尊大明王院川崎本山という真言宗のお寺です。元禄の頃に武蔵の国荏原郡に悪疫が流行、祐天上人が不動尊を信仰するように人々に教えたところ悪疫が去ったという言い伝えがあるとか。その霊験に感謝してお堂を建てたのが現在の大明王院のはじまり。いまでは厄除や交通安全の身代り不動として人気があり、初詣などは大変な賑わいだそうです。
田園都市線の「梶ヶ谷」駅から行くのが普通らしいのですが、南武線の「津田山」からも行けそうだったので、そこで電車をおりました。そして、迷い道ふらふらということに(-_-;) 住宅街であまり人影も見かけず、「帰ろうかな」と思ったところで犬の散歩中の方に出会い、道を教えてもらいました。わかりにくいから、一度、国道246に出なさいと。ぐるっと遠回りでずいぶん歩かされましたが、やっと「身代わり不動尊」という大きな看板を発見。銭洗い弁天はあるのですが……。
周囲を見回してもお寺らしきものがなく……。自分が「お寺とはこういう建物」という固定観念にどっぷり浸かっていたことがわかりました(^_^;) 「なんだか派手なマンションだなぁ」と思っていたのが、大明王院でした。お参りするには、中へ入って祈願料を払うとか、なんだかいろいろ手続きが必要なようです。
迷ったおかげで時間がなく、外からお参りさせてもらいましたが、大きなお賽銭箱の先に小さな窓がはめ込まれていて、そこからはるか遠くの祭壇らしきものが見えるだけ。ここで参拝してもご利益はないかなぁ……と思いながらも、時間がないので(笑) 私はちゃんとご祈祷されているという縁起堂本舗の身代わり瓢箪に頼ることにします(^_^;)
帰りも津田山に出たのですが、今度は方向がわかっていたので簡単に到着することができました。ご利益? なんのことはない、行って、見てきただけ、というミニトリップでしたが、暖かい昼下がりにまだ白菜畑などが少しばかりは残っている路地散歩と思えば、なかなかに楽しい1時間あまりの旅でした。
漢方薬
今日の東京は、風が強くて飛ばされそうなくらいでした。しかも、妙に暖かく……。ささやかな我が家の秋もけっこう風に飛ばされて紅葉した葉も落ち、そろそろ本格的な冬が訪れる気配が濃厚です。週末から寒くなるという予報ですね。
先日の、夜中に眼が覚めるほどの腰痛。3年に1回ぐらいしか医者には行かないという私も、這うように整形外科に行ってきました。インターネットで、代替医療に理解のある医院を探して。
3年前ぐらいに膝が腫れたときに行った整形外科では、レントゲン撮って、注射器で水を抜かれて、「はい、おしまい」みたいなことで、ちょっと納得がいかなかったのです。次に膝が腫れたときは、冷やしたり、温めたり、自力で治しました(^_^;) 股関節痛に関してはカイロプラクティックのほうが、効果がありました。ヘタなスキーで転げまくった結果として、整形外科だけは縁が切れず、したがって「ちょっとウルサイ」のです(笑)
このたびの整形外科は、ペインクリニックも同時に標榜しています。レントゲンを撮ってわかったことは、股関節痛の根本原因はどうも腰骨ではなく、背骨にありそうだということ。スキーでは右の腰が内側に入る癖があるのですが、そっち方向に背骨が歪んでいました。素人目でもわかるほど! それが周囲の筋肉や腱に影響を与えているみたいなのです。
原因はともかく、まず痛みをとりたい! その整形外科医が最初にチョイスしたのは、痛み止めの漢方薬でした。私は漢方薬にかなり信頼を持っているので、これは納得。漢方薬というと「ゆっくり効く」「慢性病に効く」と思っている方が多いのですが、実は選択を間違わなければドラスティックに効きます。痛み止めにも何種類かあるようですが、ドクターが選択した薬を5日分、処方してもらいました。もちろん保険で(^_^;)
体質に合うか、合わないかは1包目を飲んでみればわかると思っています。というのは、弘前の内科のドクターで50年以上に渡って漢方薬を研究してきた方と以前にお話ししたとき、「飲んでみて、おいしいとか、好きな味」と思える漢方薬はだいだい効く」と伺い、妙に納得した記憶があるからです。
私のいちばん好きな味は「五虎湯」で、咳と痰の風邪薬。喉があまり強くないのか、風邪をひくとたいてい咳につかまりますが、「五虎湯」に助けられています。そして、早く飲みたいと思うほど、おいしいと思うのですよ(笑) そして、今回の痛み止め。翌日には痛烈な痛みは去ったのですが、とりあえず5日分、今日で飲みきりました。もう、痛くはなくても飲んだのは、おいしい部類だったからかもしれません。
飲み終わったら、「効き目についても聞きたいので、もう一度、来てください」と言われています。明日、行ってこなくっちゃ。背骨のゆがみを治すのは漢方薬の分野ではないので、さて、何をしろといわれるでしょうか? 物理療法とかおっしゃってましたけどねぇ。痛いのと面倒くさいのはイヤです!(笑)
東京の紅葉スポット2「旧古河庭園」
六義園は有名ですが、そこから駒込の駅をはさんで1キロと離れていないところにある「旧古河庭園」のほうは、さほど知られていないようです。同じ都立公園ですが、六義園に比べると規模が小さいからかもしれません。両公園の間には北区のコミュニティバスも運行していて、100円で行くことができます。が、10分かそこらです。散歩がてら歩いてみましょう。バスは1時間に2本だし(^_^;)
明治時代には辣腕外相として知られた陸奥宗光の邸宅だったそうです。1897(明治30)年、宗光が肺結核のために53歳で亡くなったのもこの地。宗光の次男が古河財閥創業者である古河市兵衛の養子となったため、古河家の手に渡り、1917(大正6)年に現在の洋館と和風&洋風の庭というかたちになったとか。都立公園として開園したのは1956(昭和31)年)、荒れ放題だった洋館の修復が完了したのは1989(平成元)年。そんなに前のことではありませんね。
六義園に比べれば敷地も狭く、庭園もコンパクトですが、その分、凝縮されているような紅葉が見事です。見物客も少なめですが、私はちょうど、修学旅行らしき団体に遭遇してしまいました。しかも男子校らしい(-_-;) スケッチなどをしていて、そんなに騒がしい生徒たちではありませんでしたが、まあ……、ねぇ……。
エレガントな洋館の前はバラの庭園になっています。盛りは過ぎていますが、まだ花を咲かせている種類もありました。幾何学的な植え込みで、これはこれで整然とした美しさがあります。自然の地形を利用したのでしょうか、一番上に洋館、階段を下ってバラの庭園、その下に下りていくと和風の庭園というつくりになっています。洋館からはすべての庭が見下ろせそうですね。
日本庭園は心字池を中心にした回遊式庭園。そぞろ歩きのできる道にはさまざまな起伏があって、庭のいろいろな表情を楽しむことができます。池を離れて奥のほうへいくと、うっそうと茂った林や小川がしつらえてあり、都会の一角ですからさまざまな音は聞こえてくるのですが、「静か」というイメージが漂っています。
洋館はルネサンス調というのだそうです。入ってはみませんでしたが、1階は喫茶室になっています。だって、コーヒー1杯840円ですよ〜(笑) 中は食堂やビリヤード室、喫煙室、家族の居室などが残されており、見学することも可能。とはいえ、往復葉書での事前予約が必要なのでふらっと出かけた人には立入禁止です(-_-;) 結婚式場として貸りることもできるそうなので、ご予定のある方はご検討ください(笑)
東京の紅葉スポット「六義園」
「六義園」は、徳川5代将軍徳川綱吉の側用人柳沢吉保の下屋敷の庭園。東京の人は「りくぎえん」と読めるでしょうが、知らなければ「ろくぎえん」って読んじゃいますよね。吉保が、和歌の世界を庭園で表現しようと設計したものだそうです。「古今和歌集」の序文にかかれている「六義(むくさ)」に因んでいて、むかしは「むくさのその」とも呼ばれていたそうです。
平坦だった土地に丘や池を掘って造ったものだそうで、さすが権勢を誇った吉保ちゃん、お金持ちだったんですねぇ。こんな庭を独り占めしていたのですから。いまも経済格差は広がる一方と言われますが、裏店の住人は宵越しの銭を持たないんじゃなくて、持てなかった時代ですから、経済格差も半端じゃないといった感じがします。
平日でもけっこうな人出で、カップルの姿が目立ちました。「カップル」というと若いふたりを想像しがちですが、こちらは60代、70代ぐらいのご夫妻。もちろん、グループも。団塊の方々が大量に離職して、観光産業を支えているんですよね(笑)
ぬれ落ち葉の、枯れ尾花の、定年離婚の、という話が聞こえてくる中で、仲よく紅葉狩りデートを楽しんでいる方々もたくさんいらっしゃるわけです。ひょっとして、この世代が一番経済的にも安定している方が多いのかな? 入園料300円、65歳以上は半額ですが、この際、倍ぐらい払ってもらいましょうか?(笑)
庭園は広々としていて、紅葉もまっさかり。時間や光線の角度によって、ピンクにかすんで見えたり、真っ赤に燃えていたり、さすがに東京を代表する庭園のひとつです。晴れた日には、池の周りに茂る樹木が水面に映って、幻想的な雰囲気をかもしだしています。
小さな離れ小島では、水鳥が大きく羽を広げて日光浴。どうやら羽を乾かしているようですが、けっこう長時間にわたって身動きもしないので、置物かと思いました。そばではカラスが飛んできてパシャパシャ。カラスの行水ですね(笑)
これがけっこう長くて、隣を歩いていたおじさまが「カラスはけっこう長風呂だなぁ」と感慨深げにつぶやいていました。うん、うん。同じようなことを考えている人がいるなぁと思わず笑ってしまいました。
時間を決めて、ボランティアの方々による園内説明ツアーもあります。私は参加しませんでしたが、あちこちに残されている歴史の片鱗を知るためにはツアーについて行くのが正解かもしれません。
橋や灯籠など、いわれのあるものが随所にあります。私が帰ろうとした頃、このツアーは始まりましたが、何人かのご案内で、何グループかできていたようです。