ある小説の中に、世界を旅して「何を祀ってあるのかわからないんだけど、地元の人が拝んでいるものには手を合わせることににました。そうしたら、なぜか商売がうまくいくようになったんですよ」というフレーズがありました。SFだし、本筋とはまったく関係ないんだけど、心に残った一節です。そんなわけで(どんなわけで?)、日々の何気ないできごとを綴ってみようかと思います。
2008/05/31  (土) 

千葉マリンスタジアム

小雨の中、千葉マリンスタジアムへ行ってきました。多摩方面から幕張はけっこう不便で、電車だと家を出てから2時間はかかります。中止になるのか、ならないのか、様子を見ていたので大遅刻。横浜ベイスターズは1回の裏に大量失点していて、到着したときには試合はすでにしとしと降りの空模様を超えていました(-_-;)
 
今年の横浜ベイスターズは数年前に退化したような負けっぷりで、元気のないチームもYBに当たれば元気を取り戻すと言われちゃっているくらいの惨状。他人に元気を与えるなんて、いいことで、……あるわけ、ないっしょ! こっちも早く元気になれ〜! こんなときだからこそ、応援に行こうというファンの心意気もかってやってください(笑) 負けると怒ったり、弱いと見放したりしないのが、ベイスターズファンのいいところ。って、例外をのぞいてはたいがいのチームのファンはそうですね(^_^;)
 
今日は土曜日ながら天気も悪く、マリーンズもちょっと不調なので、だいぶ前にマンデー・パリーグが行われていた頃に来たときよりは、ライトスタンドの人数も少ないように感じましたが、それでもこのチームの応援はすごく声が出ていて、迫力があります。もちろん、数では負けていてもレフトスタンドも頑張っていましたが(^_^;)
 
今日は、スタンドデッキと呼ばれている緑色の椅子、フィールドに張り出した席に座らせてもらいました。ファールボールが近くに飛んできます。ファールフライをこの席の間近でキャッチしたマリーンズの神戸選手、だーっと走ってきたとき、すごく身体が大きくて迫力がありました。間近でみると野球選手って、ほんと大きい!
 
7回に行われる風船飛ばしを見て、ちょっと席をはずし、スタジアム探検。食べ物も種類が多く、いろいろなグッズショップもあって、なかなか楽しいです。浜スタに比べるとずいぶん広いですね。千葉産の地酒のコーナーとか、小さな子どもたちを遊ばせるスペースもありました。もちろん、ロッテリアも(笑) コーヒーカップはもちろん背番号26です。
 
ウロウロしているうちに雨が激しくなってきて、まさにベイスターズの涙雨。最終回もあっさりしたもんです(笑) 見届けるなりバスに走りました。海浜幕張まで歩けない距離ではありませんが、雨なのできっとバスが混むと思ったので。バスはたくさん出ていますが、とりあえず大ラッシュになる前に乗れて、何ごともなかったかのように静かに帰途についたのでありました(-_-;) 明日はお天気がよくなるようなので、外野へ行ってみる予定です(^_^;)



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2008/05/30  (金) 

妙了寺(甲斐霊場第82番)

静かで広い境内をもつ妙了寺では、お留守番らしい2匹の犬が元気に迎えてくれました。吼える、吼える(笑) 庫裏はひっそりとして人の気配はありません。駐車場が広くて道路からも入りやすいのがラッキー! かつては日蓮宗の中でも格式が高く、甲府の遠光寺(第51番)、加賀美の長遠寺(第87番)とともに「甲斐国三か寺」と呼ばれていたそうです。江戸末期には、堂塔伽藍が34棟もあったとか。 
 
戦火は免れたものの、1949(昭和24)年に出火し、本堂をはじめほとんどのお堂が焼失。現在ではかつての半分の敷地になり、1979(昭和54)年になっていまの本堂が作られています。こちら境内にも緑の葉を茂らす大樹の桜がかなりあり、早春に霊場巡りではなく桜巡りを敢行してもいいかも。
 
大きな安産・子育て・子孫延命の観音様があり、これは江戸時代にこのお寺の住職が祈願したこと徳川御三卿・田安家の第一子が誕生したことにちなむのだそうです。「妙了寺には日蓮上人から安産、子育ての御符が秘伝として歴代に継承されている」と説明されていました。
 
ちなみにこの徳川御三卿・田安家の第一子、亀之助という人は徳川家16代を相続した人だそうです。その前の15代までは「将軍」ということで日本史に名を残したわけですが、16代もいたなんで、まったく知りませんでした(^_^;) 薩長は徳川家を殲滅したわけではなかったんですね(笑)

  



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2008/05/29  (木) 

伝嗣院(甲斐霊場第81番)

甲斐霊場81番の伝嗣院は小高い丘の上にあり、甲府盆地が一望できます。山門から入る参道は階段になっているので、クルマは裏から失礼しました。本来であれば、山門をくぐってたくさんの石仏群に迎えられてお参りするところですが、本堂が先で山門があと。ゆっくり降りていくと、どこまでも石仏群が続いているのに驚かされました。
 
「ごめんくださーい」と声をかけても応答がなく、お留守のようでしたが、よく見回してみると境内に続く畑の脇に老婦人がひとり座っていました。お寺の方かと思ったら、近隣の果物農家のご隠居さん。90歳になったので、桃作りは息子に任せているとおっしゃっていましたが、すごくお元気そうです。お話好きな方のようで、このあたりの(-果実についていろいろお話をしていただきました。「お寺さんはひとりでやってるから、留守が多いのよ」。
 
ご本尊は聖徳太子が百済王より献上された釈迦の仏牙という珍しいものだそうで、拝見できなかったのは残念。2000坪もあるという境内は大きな桜の木がたくさんあり、いまは緑の葉を茂らせていますが、春先には見事な花を咲かせていたに違いありません。あまり有名ではないようですが、隠れた名所かもしれません。境内の奥にはこじんまりとしていて手入れの行き届いた庭園もありました。 松の緑がきれいです。

 



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2008/05/28  (水) 

浜当目「虚空蔵山香集寺」

ちょっと思い立って焼津まで行ってきました。浜当目の虚空蔵山、香集寺はテキヤ少年ヒデ坊が子どもの頃に商売をしていたところで、一度、行ってみようと思っていたのです。まあ、現場検証とでも申しましょうか。思い立ってといいましたが、来月になるとガソリンがまた上がりそうでしょう? ハイオクだと200円/ℓが見えてくるという感じで……。遠出するなら今月中!と思ったら、予定がいろいろあって、今日しか行かれないことに気づいたという次第。で、お昼に家を飛び出しました(笑)
 
今日は東名が空いていて、2時半ごろには現場付近に到着。甲斐ばかりではなく、お寺を訪ねるときは、この「付近」からが一苦労。狭い道をウロウロして、やっと入口らしきところに到着したものの、クルマを停める場所はまったくありません。すれ違えないような道路だから、路駐もできないし……。やむなく海水浴場のパーキングに停めて、歩きました。虚空蔵山入口まで5、6分かな。
 
この浜当目の海は、小泉八雲が母の故郷であるギリシアの海に似ていると言って愛した海岸だそうですが、いまはテトラポットに取り囲まれ、小さな海水浴場になっています。海水浴場といっても、犬の散歩にはちょうどいいかなぁぐらいの。岸壁から虚空蔵山がそそり立っている感じ。海抜126メートルだそうです。
 
虚空蔵山のてっぺんには香集寺があります。ご本尊は聖徳太子作と伝わる日本三大虚空蔵菩薩の一つ。 2月23日の縁日にはかつては大変な賑わいを見せたということで、テキヤのヒデ坊もここでお守りを売っていたのですが、いまはどうなのでしょうね。登山口といった感じの参道入口のお地蔵様にはお花が手向けられていましたが。

  

で、登る、登る。足元は一応、階段や石段になっていますが、雨で浸食されて1段1段が高く、まさに「よっこらしょっ」という感じでしか登れません。ここに来ていることは誰にも言ってこなかったし、足を踏み外して骨折でもしたら、発見されるのに1週間ぐらいかかるかも……と、思って慎重に登ります(笑) しかもシーンと静まりかえっていて、自分の「ぜーぜー」言ってる息遣いだけが聞こえ、それをときどき甲高いカラスの声が破ります。
   
「どんだけ登ればいいんだよ!」と引き返したくなったころ、「四丁目」の石標が。下が浜当目3丁目だったから、ここから4丁目? それともここは地獄の4丁目? なんだか不気味だなぁと思いつつ、30分近く登ったでしょうか、香集寺仁王門がありました。「門があるなら、もうすぐだろう」と思いましたが、まだ、それからけっこうあった(-_-;) しかもこの門、「老朽化で倒壊の恐れがあるから近づかないで!」ですよ〜。
 
やっと到着した香集寺(元、かな?)。小さなお堂で、当然、無住。焼津で一番古いという文化財指定の石灯籠、そして海を一望するあたりに「船舶無線電信発祥地記念塔」というのがありました。1903(明治36)年、海軍がはじめて国産の無線電信機で交信実験を行ったところだそうです。
 
鐘楼のあたりで商売をしていたというヒデ坊の小学生時代を現場検証。遠くを眺めると焼津港が一望できました。ここは古くから、船乗りたちの守り本尊でもあったそうです。麓の弘徳院、その隣にある那閉神社とともに海の男たちの信仰を集め、かつては遠洋漁に出るときは、虚空蔵山の近くまで船を回し、手を合わせてから船出をしたと言います。いまは、どうなのでしょう?
 
大汗かいて、滞在1時間余り。またかっ飛んで帰ってきました。途中、バックミラーにツートンカラーが映ったので、左で100キロ/hをキープ……と思ったら、右側をものすごい勢いで抜いて行きました。赤色灯なし。いいよなー、あの人たちは切符、切られないんだから(-_-;)



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2008/05/27  (火) 

長谷寺(甲斐霊場第80番)

長谷寺は「はせでら」ではなくて、こちらの場合は「ちょうこくじ」。境内に入るとかなりの歴史を感じさせる堂があり、これが本堂かなと思えば、観音堂でした。1524(大永4)年に建築されたという単層屋根の入母屋造り、桧皮葺形の銅板葺の建物で、重要文化財に指定されています。
 
この観音堂の前のこじんまりした庭には、2枚の自然石で太鼓状に池をまたいでいる梓橋という小さな橋があります。これは、「梓橋 梓の橋の観世音 導きたまえ 知るも不知らぬも」という、長谷寺に伝わるご詠歌にうたわれている橋だそうです。
 
観音堂の横には鐘楼があり、その向かいに門があるのですが、鍵がかかっています。本堂はどこに? と、思っていたら、お隣の家かと思ったところから奥様らしき人が出てきて、そこが庫裏だと判明。正門の脇に小さな潜り門があり、ここから入ると本堂でした。こちらは新しいもののようです。奥様にお願いして、久しぶりにご朱印をいただくことができました。  
 
ご本尊は168センチもある一本彫の十一面観世音菩薩で、室町時代の厨子に安置されている貴重なものだそうですが、秘仏であるために拝見することはできません。何十年に一度くらいの割合でご開帳もあるそうですが、次は2024年とか。それも3月18日に行われる春祭りの日、一日だけだそうです。

 



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ウコン
梅雨の合間に