ある小説の中に、世界を旅して「何を祀ってあるのかわからないんだけど、地元の人が拝んでいるものには手を合わせることににました。そうしたら、なぜか商売がうまくいくようになったんですよ」というフレーズがありました。SFだし、本筋とはまったく関係ないんだけど、心に残った一節です。そんなわけで(どんなわけで?)、日々の何気ないできごとを綴ってみようかと思います。
2008/05/23  (金) 

大公寺(甲斐霊場第78番)

大公寺があるのは、かつて武田の重臣甘利虎泰の領地だったところ。思わず竜雷太と亀次郎の「あまり〜」という怖い顔を思い浮かべてしまいました(^_^;) 川中島で亡くなっているんですよね。経済産業大臣の甘利明氏は、その子孫なんだとか。自民党って与謝野馨とか毛並みのつややかな方がけっこう多いんですね。って、まったく余談に走りました(笑)
 
大公寺は1350(観応元)年に天台宗の寺院として開創され、一時は衰退していましたが、15世紀末から16世紀初頭に曹洞宗に改宗して復興したそうです。 広々としていて、お庭も自然な静けさをかもしだしています。
 
お寺さんはお留守。もう終わりかけていましたが、ツツジが満開の頃はきっと華やかだったのではないかと思います。いまは庭のそこここでアヤメが花を咲かせていました。
 
長い参道の先にある総門は、建造の年代は定かではないそうですが、かなりの歴史を重ねているように見受けられます。本堂やその他の建築物は1897(明治30)年に大火で焼失したそうですが、この総門だけが生き残ったのだとか。大きかった寺院がすっかり灰になるほどの火災で、いまでも杉の木などに焦げた跡が残っています。
 
本堂の脇には「明暦の鐘」と名づけられた梵鐘が鎮座していますが、これは火災でヒビが入ってしまい、引退を余儀なくされたもの。現在は立て直された鐘楼に新しい鐘が仕事をしています。

 



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2008/05/22  (木) 

風邪

気温差が激しくて、風邪をひきました。最初はコンコンと空咳が出て、ちょっと喉が痛いなぁから始まって、咳が深くなり、くしゃみ鼻水鼻づまり……。夜になると熱も出てくるようで(-_-;)
 
暑い日が続いて半袖になると今度は急に寒くなり。寒いと言っても5月にもなってコートもないかなぁと上着ぐらいで出かけて震え上がり。晴れて気温が上がるといっても、まだ半袖じゃないほうがいいかなと長袖シャツを着て出かけたら汗だくになり。すぐに着替えなかったために汗が冷え……。
 
要因はいろいろありそうですが、気温の変化に身体がついていかないって感じです。しかも着るもののチョイスが後手後手に回っているとか(^_^;) しかも、すでに風邪っぴき経験者から「長引きますよ〜」と脅かされ。そう、確かに極度に悪化しないまでも、なんとなくだるくて頭も回らない状態が続いています<えっ、いつも回ってない?
 
5月には、もう「風薫る」とか、「目に青葉」とか、「さわやか」というイメージはなくなりそうですよね。「寒い」か「暑い」。「冬」か「夏」。「乾季」か「雨季」。それほど単純なら、風邪なんかひくなよって感じですけど(笑)
 
沖縄が梅雨入りしたとテレビが言っていました。例年より2週間も遅いそうですね。そして、7月は去年よりさらに暑くなりそうとか。冗談ではなく「猛暑日」を超える「酷暑日」が設定されそうで、いまからうんざり。このテンション↓は、やっぱり風邪ひきのせいでしょうか。



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2008/05/21  (水) 

願成寺(甲斐霊場第77番)

こちらも曹洞宗、ご本尊は阿弥陀如来です。広い境内を持つお寺ですが、しっかり戸締りがしてありシーンと静まり返っています。 片隅に仏足跡があり、足跡に沿ってお賽銭が置かれています。別に線に沿っておかなくても……と思うのですが、これは気分の問題なのでしょうか。
 
願成寺には、甲斐武田家の初代当主信義の墓地があります。信義が没したのは鎌倉初期、12世紀末ぐらいですが、このお墓は角礫凝灰岩の大五輪塔、方形の地輪、球状の水輪、半球状の風輪、最上部は風空輪というものだそうで、典型的な鎌倉時代初期の塔形だそうです。10世紀近く風雪にさらされ、ちょっとくたびれた感じではありますが、よく保存されています。
 
願成寺は771(宝亀2)年に開創された京都祇園寺の末寺で、信義が諸堂を整備したとき、京都から阿弥陀三尊を迎えて本尊としたそうです。16世紀末、織田勢の焼き討ちによって伽藍は焼失しましたが、仏像は焼失を免れ、現在は本堂左手にある平泉の中尊寺を模した保存庫に安置されています。事前に連絡すれば拝観可能だそうですが、私たちのような気まぐれお寺めぐりではそれもかなわず、ですね。阿弥陀如来坐像は漆箔で寄木造り、左脇侍は観音菩薩立像、右脇侍は勢至菩薩立像で、台座なども含めて鎌倉初期のままなのだとか。 重要文化財の指定を受けています。
 
このお寺に最初の山門が建立されたのは1662(寛文2)年だそうですが、幕末も近い1864(元冶元)年、暴風雨で倒壊。ずっと再建ができずにいたものを1990(平成2)年になってやっと念願がかなったのだとか。それというのも山門に掲げられた山号額が後白河法皇から下賜された貴重なものだから。それは掲げたいですよね、やっぱり。欅の一枚板で「鳳凰山」の文字が力強く書かれ、市指定の文化財になっています。
 
寒くなく、暑すぎもせず、お寺参りにも心地よい季節になりました。雨の季節になる前に、せっせと歩き回らなければ!

 



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2008/05/20  (火) 

常光寺(甲斐霊場第76番)

どこまでクルマで入っていっていいのかなと思いつつ、通れる道がある限り入っていってしまうと美しく手入れされた庭の脇を通過しました。この庭が常光寺の庭。「ミニ鳳凰」と呼ばれる庭園だそうです。鳳凰山をもして造園されたとか。鳳凰山は韮崎市と南アルプス市の境にある山並みで、地蔵ケ岳、観音岳、薬師岳の総称です。
 
大きな鯉が優雅に泳ぎ、ツツジがたくさん植えられています。それほど大きな庭ではありませんが、ツツジが咲いているときならばさぞや美しい風景なのではと思います。青葉のいま頃ももちろん悪くない風情です。
 
曹洞宗のお寺でご本尊は阿弥陀如来。本堂に鍵は掛けられておらず、お参りすることができました。が、呼べど叫べど、どなたもいらっしゃらないようです。無用心といえば無用心ですが、そういうのもお寺さんらしい感じではありませんか。
 
もともとは青木十郎太郎常光が開基した真言宗のお寺で、その後、青木尾張守信定が十郎太郎常光の菩提をとむらうために中興、曹洞宗のお寺として開山し、いまに至っています。
 
青木家の武威が隆盛することを願って「武隆山」と号したというこの扁額のかかる山門は、400年ぐらい前の建築といわれます。派手さはありませんが、どっしりとした造りです。山門を入ると、たくさんのお地蔵さまが並んでいます。 お寺の背後にそびえる地蔵岳は子授け地蔵の山。そこで山を登る体力のない人は、このお寺のお地蔵さまに安産、子育てのお願いをするようになったのだそうです。だからでしょうか、たくさんのお地蔵さまが大切にされているようです。 

  



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2008/05/19  (月) 

夕やけだんだん

谷中商店街の入口に「夕やけだんだん」という階段があります。ここからきれいな夕やけが見えるのでしょうか。何の変哲もないコンクリートの階段なのだけれど、このネーミングのおかげで、なんとも風情のある場所のように感じられるから不思議です。
 
この「だんだん」を降りていくと、商店街。こちらも昔はどこででも見られたような風景でしょう、両側に商店が並ぶ狭い道です。ここにいろいろなところから観光客?がやってきて雰囲気を楽しんでいるんですね。美味しいと評判になっているらしい店の前にはコロッケを求める人の行列ができていました。「谷中銀座」という名称も昔っぽくていいです。
 
その商店街散歩をした後は墓地散歩。どちらも「散歩」という言葉には不似合いな感じですが、なかなかこれが楽しいのです。谷中墓地の真ん中には徳川の墓所もあります。ここに裏切り者(笑)の慶喜のお墓があるというので、行ってみました。
 
丸くこんもりした墓石は、「水戸は神道だから」なのだそうです。それを教えてくれたのは墓所の前に陣取っていた不思議なおじさん。慶喜のお墓を見に来る人を次々と捕まえては、お墓の形の説明や、徳川墓所に眠っている将軍や正室や側室の話などをしてくれます。「してくれます」っていうか、最初は知らないことを教えていただいてありがたいのですが、しまいには「捕まっちゃった」という感じに(笑) はやく誰か他の人が来て、選手交代してくれないかしらん、と。自主的観光ボランティアなのでしょうか、徳川オタク?
 
やっと解放されて、またまたのんびり墓地散歩をしながら寛永寺に。こんなにちっちゃくなっちゃって……という感じですね。もっと立派な彰義隊の石碑でもあるのかなぁと思っていたのだけれど、ま、しょうがない、戦争に負けちゃったんだもんね。
 
疲れた足を引きずって上野公園にたどり着けば、パンダがいなくても動物園は親子連れでにぎわっていました。高いお金払ってパンダをお借りして、さらにお育てすることもあるまいという石原くんの言い分にも一理ありますね(^_^;)



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不発弾処理
浜当目「虚空蔵山香集寺」